分譲建売住宅の完成現場なら ついているついていないの件で もめることは少ないでしょうね。 問題は未完成の時。 ついていると思って契約したのに オプションだ追加だと言われて 追加料金を請求されることがあります。 また完成物件だと、追加したくても 施工上もうつけられない なんてこともありますよね。
ここの会社は網戸と照明器具・カーテンが 追加工事のようです。 屋根の雪止めはついていますね。 ついていて当たり前だと思っていて ついていないことも多いので ご注意下さい。
2階の雨戸・ベランダの手摺棒が 付いていない。
最近はサッシのガラスを2重にして 2階は雨戸やシャッターを つけない現場も多い。 ベランダの手摺棒はないと ベランダの笠木に 布団を引っ掛けちゃって 困ることがありますよね。
完成した現場がかゆいところまで 手が届くようだと嬉しいですよね。 現実問題はテレビや家具の配置 の関係があるので、建売住宅で 100%も満足度を求めるのは酷です。
注文住宅ならば、 充実した打ち合わせができれば 100%の満足度は可能です。 イメージの思い入れの強い方が、 まれにいらっしゃいますが、 イメージを工事関係者にきちんと 伝えなければ、イメージと違うと言って 揉めることになります。
請負契約の注文住宅ですと、 階段室にDVD・CD用の収納棚を 作ってもらうことも可能ですね。 分譲住宅やローコスト住宅ですと 大工さんの手間が安いので 嫌がられてしまいます。
こんな可動式のテレビ台を 作ってもらうことも可能です。 ここの家は大工さんに 収納棚をたくさん作ってもらいました。
設備もピンからキリまでです。 キッチン1つ取っても、 食洗機がついているとか オーブンがついているとか 浄水器がついているとか 当然値段も変ってきますよね。
|
2.「ローコスト住宅」って本当?
マイホーム決定の重要な要素に価格があります。
この価格がなかなか納得いかないことが多いですよね。
完成分譲住宅のように出来上がってしまっているものを購入するときは、現状あるもの、ついているものでいくらということになりますので、価格でもめることは少ないかもしれません。
(しかし、この場合構造駆体は確認のしようがありませんので、会社を信用するか、工事中の他の現場を見て確認するしかありません。)
しかしながら、注文住宅や未完成分譲住宅、建築条件付土地の建物請負契約などは、よく「ついてる。ついてない。」「標準だ。オプションだ。」ともめることが多いようです。
これらのトラブルは目に見えないものを買うわけですから、当然といえば当然です。
買う方(又は注文者、以後ユーザーという)からすれば、どんなに価格を安くして発注したとしても、「あれもこれもついてるはずだ。」と思うのが人情ですし、業者の方は「こんな値段でついてるはずないだろ!」という事でもめるわけです。
ちょっとした具体例をあげれば、アミドがない、雨戸がない、物干し金物がない、バルコニーの手すり棒付アルミ笠木がない、階段手摺がない、クーラーコンセントが各室にない、テレビ端子が各室にない、電子レンジ用コンセントがない、各室のコンセントが1(2)個しかない、照明器具が居室だけでなく玄関、水廻りもついていない、トイレに換気扇がない、テレビアンテナがない、便器がウォッシュレット(ウォームレット)でない、屋根に雪止めがついていないなどあげればキリがないほどです。
ユーザーの方はついていて当たり前、業者の方は「その値段ではなくて当たり前。」で、立場は全く逆です。
このように、価格は、何がついていて、何がついていないかによっても変わるものですし、当然のことながら、仕様、設備のグレードによって違ってくるものです。
どの住宅会社、不動産会社も、基本の工法、設備、仕様はまちまちであるという事を認識しておく必要が有ります。
基本の工法、設備、仕様が違うということは、住宅性能もみな違うという事です。
屋内外の振動や騒音対策をどのように考えて、どのように対策を講じているかを確認されるユーザーの方は非常に少ないです。
多分どこも大体同じだろうと思っているからですが、値段が違えば住宅性能は変わります。
本当は当たり前の事ですが、どの会社も、「うちの会社は価格は安いですけど、騒音についてはいまいちです。」なんて言いませんよね。
言われないからどこも同じに思ってしまうわけです。
せっかく手にしたマイホーム、引越ししたら毎日の生活が苦痛だったなんてことになったら、泣くに泣けません。
シックハウス対策についても然り。
相当以前からこの問題はあったのですが、コスト高になる事から見て見ぬ振りをしてきた業者がどれほど多かった事でしょうか。
新居の生活で、体調を壊したのではなんにもなりません。
子供が病気にでもなったら、それこそ業者を殺したくなってしまいます。
クロス仕上げの接着剤、フローリングの合板、建具の表面材や塗装材、内外の塗料などきちんと確認をした方がよいと思います。
単に価格が安いという事は、基本を甘く設定していると判断すべきです。
住宅は、沢山の人達が造ってゆくものです。
基礎屋さん、材木屋さん、大工さん、瓦屋さん、建具屋さん、設備屋さん、水道業者、ガス業者、クロス屋さん、床屋さん、左官屋さん、サイディング屋さん、板金屋さん、ペンキ屋さん、電気屋さん等枚挙に事欠きません。
一人の大工さんが家を全部造るわけではありませんので、もし、無理な価格設定で、こういった協力業者にしわ寄せがいったとしたらどうでしょう?
もし、あなたが職人さんで、手間もろくにでないとしたら、いい仕事をきちんとやろうと思いますか?
どこか抜けるところは抜いて、赤字になるまいとしようとするのが人情ではないでしょうか?
「欠陥住宅」で有名になったのは、「秋田県木造住宅」です。
喉元過ぎればなんとかですが、これが「品確法」制定の動きにつながったのです。
この「秋田県木造住宅」も周辺の相場の住宅価格より、うんと安かったのです。
安いけど、出来はどこも変わらないと思ってしまった人が、今、辛い思いをしています。
裁判したり、諦めたり、不安を抱えたままの生活をしています 。
あなたは、貧乏籤を引かない自信が有りますか?
価格に無理があれば、腕のいい職人さんは仕事をしません。
自分の作品に自信が持てなくなるからです。
言い換えれば、価格に無理があればいい住宅はできないということです。
ですから、あまり低い価格設定をしている商品については十分な説明を受け、その価格が実現できた理由が納得できなければ避けるべきです。
いくらデフレでモノが安くなったとしても、安くなったのは、大量発注やメーカー直接購入による住宅設備機器代、輸入材木代や輸入建具代(仕上げ等日本人の感性で納得できないものもありますので要注意)です。
職人さんの手間賃はそんなに下がっていません。
手間賃がうんと安いと、熟練工でなく手元見習みたいな人が現場に来るようになります。
よく「手間(人件費)が1番高い」という言葉を耳にしますよね。
手間を削ると手抜きになるわけです。
プレハブハウスメーカーで、「これは企画(規格)住宅で、工場で70%造ってきてしまうのでこの価格が実現できました。ですからプランの変更や内装材の変更はお許し下さい。」と言われればそれなりに納得できますが、不動産屋や工務店に「建売ですからこの値段です。」なんて言われてしまうと「建売ですから手を抜いて造ります。」と言われているのと同じ事になります。
住宅展示場にも問題があります。
「この家は、いくらでできるのですか?」と尋ねますと、「これは、展示場ですので坪60万円かけて造っています。一般的にご注文頂く方は、坪50万から55万円くらいです。」なんて嘘を言います。
展示場は、営業マンの説明より坪1〇万円くらい多くお金をかけて造っています。
仕上げ材や設備品に特注品を使い見栄えがするように造っているわけです。
安く言っても、すっかり同じに建てる人もいませんので10万位さばよんで説明しているわけです。
たまに似た感じで建てるお客様もいるわけですが、特注品を似た既製品にして見積します。
それでも少しおっつかないので「お客様のプランは、展示場より少し床面積が小さいので、ちょっと坪単価が割高になりました。」ということになります 。
今の展示場は50から60坪位の家ばかりですので、30坪くらいの家を建てようと思っている人には参考になりません。
家は、大きくなればなるほど、空間が広がれば広がるほど坪単価は安くなります。 似たプラン(間取り)で30坪と40坪の家を比較してみてください。
設備(台所、浴室、洗面所、トイレ等)の数は同じですよね。
柱や梁の数もそんなに沢山増えた感じはしませんでしょう?
ユーザーは、このように展示場でも70万の家を60万と嘘つかれながらイメージするものですから、30坪、坪50万の自分の家のイメージが、家の大きさが全然違っても段々同化してきてしまいます。
まして、営業マンにおいしいこと言われて、坪45万で家の契約をしても、イメージはそのままですので契約の後の設計打合せ(仕様、設備の確認打合せ)でその落差に気がつきもめます。
着工して現場が進んでから気がついてもめる人もいます。
ユーザーは催眠術にかけられ舞い上がっていますが、業者側はあくまでも坪45万の家と思っていますので「こんな値段で、そこまでできるわけないだろ。」とトラブルになります。
ですから住宅展示場だけみて契約するのでなく、自分の建てる坪数にあった工事途中の現場や完成現場を案内してもらったほうが良いでしょう。
トラブルの防止には、その会社の建物の工法、仕様、設備、基本工事、オプション工事について十分な説明を受けること。
住宅展示場やモデルハウスだけでなく工事途中の現場や、完成現場を確認すること。
値段が安い場合は、自分が納得できるまでコストダウンができた理由を尋ねること。
その会社の経営方針を知るためにも会社の責任者に会ってどんな家を造るのか聞いてみるのも良いでしょう。
ただ、あんまり安いのは、やはりリスクのあることだという認識は持ってください。
建築業界は「クレーム産業」と言われていることを申し上げておきます。
注文住宅、未完成分譲住宅、建築条件付土地の建物請負契約は、目に見えないものを買うわけですので、価格だけに目を奪われますと、欠陥住宅の落とし穴に入る可能性があります。
完成分譲住宅で、もう目に見えているはずなのにそれなのに隠れて見えない躯体の欠陥に気がつかず欠陥住宅を購入してしまうこともあるわけですから。
|