団塊ジュニアが「欠陥住宅をつかまないポイント!」

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住宅購入者向けマガジン 団塊ジュニアが『欠陥住宅をつかまないポイント!』
 
 作者:ファイナンシャルプランナー 小茂田 勝信  03/7/24 NO.20
       
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団塊ジュニアが『欠陥住宅をつかまないポイント!』   第20回


■今回はいよいよ20回目です。なんかあっという間でした。

これからも宜しくお願いします。

   (「第7のポイント「工期短縮は本当にいいの?〜その2」)

 本日は、前回の続編です。今日もお付き合いください。


バックナンバーは、こちらでご確認下さい。

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 あと3つのポイントで終了予定です。30回までいくかどうかというところ

ですね。7月より改正建築基準法もスタートしました。今回の改正は「シック

ハウス対策」です。

 
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 これより、本文。

 第7のポイント「工期短縮は本当にいいの?〜その2」
  
 突貫工事となると、近隣からは苦情が出ますし、仕事は雑になったりという

ことになりますので要注意です。「欠陥住宅」の可能性が出てきてしまうわけ

です。仕上の部分で突貫工事をやりますと「残工事、駄目工事の多い家」にな

ります。

 今までは、工期がつまってくると突貫工事の怖れがあるというお話をさせて

いただいたのですが、お金がつまって突貫工事に突入ということもあるわけです。

 最近はローンが発達していますから自己資金が少なくて済みます。

 これはユーザーには便利なことなのですが、造り手からすれば、契約金は一割

かそこらであとはローン実行時ということになります。

 工務店は、一ヶ月ごとに協力業者(下請業者)への支払いが発生してきますの

で、材料を買ったり、手間を払ったりの立替え払いをしなければなりません。大

手ハウスメーカーは、ユーザーに金融機間からの「つなぎ融資」を組ませて建物

の工事進行にあわせて四回ぐらいで資金回収していますが、工務店は、契約金が

少しあって、あとは完成時ですからお金が忙しいのです。ローンは建物が完成し

て登記が完了しないと実行されませんから、早く完成させたい。そこで、着工時

点から即、突貫モードに突入なんてことも考えられます。ですから異常に早い工

期(短縮工期)は要注意となるわけです。

 大手ハウスメーカーでも、決算期(普通は三月末と九月末)には、お客様が希望

していなくても、売上計上したいため、短縮工期となります。

 工期は建物の工法、会社のキャパシティーによってバラツキがあります。いい家

を建てるには、その建物の工法、その会社での適正工期が必要であり、これを無理

に縮めて完工させるのが突貫工事です。

 今はどの会社も工期短縮に懸命です。名目は「お客様に一日でも早くいい家にご

入居頂くために」ということですが、実態は、一日でも早く資金回収して売上を立

てたいからです。家ができれば「建物が完成しました。お引渡ししたいので残金決

済をお願いします。」ということになります。

 ユーザーの方でも「お正月は新居で迎えたいので、何とか間に合わせて。」とか

「子供の学校の関係があるので何とか3月末(8月末)には引越ししたい。」とか、

契約が済んでしまうと無理な要望も出てきます。相当厳しいと思われても資金繰り

が忙しい会社であれば、喜んで突貫工事に突入してゆきます。大手ハウスメーカー

でも3月完成でしたら決算月ですのでこれも喜んで突貫モードです。
 
突貫工事で一番怖いのは、基礎や構造体の施工を早めることです。

雨が降っているのにコンクリート打ちをしたり、コンクリートの養生期間をカット

したり、配筋やアンカーボルト(金物)の設置が雑になったり、決してやってはい

けないことをやってしまいます。前にも申し上げましたが、突貫工事の最後の仕上

げは、何人もの職人が入り乱れての戦場となり、当然、クロス、建具、サッシ、収

納家具、玄関ドアなどが傷つきやすい状態にさらされます。

 適正工期で契約して、適正工期で引渡しを受ける。これが重要です。適正工期よ

り一ヶ月以上早く引渡しを受けるようなら、納得できるその理由をきちんと説明し

てもらうことが大切です。ここでもユーザーが現場に足を運ぶ意味があることをお

判りいただけますね。



ということで今日はここまでです。次号は、次のポイントです。

つたない文章に最後までお付き合い頂き有難う御座いました。また、木曜日

にお届け致します。



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【発行者】有限会社こもだ建物 取締役 小茂田 勝信
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【住 所】埼玉県さいたま市浦和区針ヶ谷3−6−1
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【編集後記】

◆最近、金融機関の住宅ローンが個性的になってきています。
金利もさることながら、ユーザーのニーズに応えるために今は、横並びでは
ない感じがします。どこが自分達にあうか金利比較だけでなく検討すること
が必要な時代になりました。自己資金が少ない方なら金利がさほど変わらな
いで(プラス0.2%位)で保証料無しなんていうのも魅力ですよね。