団塊ジュニアが「欠陥住宅をつかまないポイント!」

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住宅購入者向けマガジン 団塊ジュニアが『欠陥住宅をつかまないポイント!』
 
 作者:ファイナンシャルプランナー 小茂田 勝信  03/3/13 創刊号
       
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団塊ジュニアが『欠陥住宅をつかまないポイント!』   第1回


■今回が創刊号になります。一応この業界一筋22年になりますので、仕事を

していて気になることを赤裸々に書いてみたいと思います。

それでは、はじまりはじまりです。

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■ 今、団塊ジュニア(1971年から1984年生まれの世代)といわれる

30才前後の若い夫婦がマイホーム購入の主役です。どうも私のような40才

代や、50才代の人達の動きは鈍いようです。それは私達40才代、50才代

は、バブルの時代を経験し、その時代にマイホームを購入したり、ワンルーム

マンションを節税や投資目的で購入したり、ゴルフの会員権まで購入しました。

ところが、バブルが崩壊し、やっと手に入れたマイホームは半値、ワンルーム

マンションは3分の1、ゴルフの会員権は紙くずとなってしまった人がゴマン

といるわけです。これでは、買い替えしたいと思って売却したくても、ローン

の残債も消せないで動きが取れないといった状態です。また、子供が大学や高

校受験で教育費のかかる時期ですので余計です。それでいてこの不景気、40才、

50才代はパソコンも苦手ときているので、どうもリストラの対象になりやすい。

給料も高いのでなおさらです。

 血と汗と涙の結晶の不動産資産はパーとなり、挙句の果てはリストラに怯えで

は、この世代の人達はマイホーム購入の核にはなり得ません。

 ただ、当然この世代に勝ち組みやバブルの時にじっとしていた人はいるわけで、

この人達が高額物件の購入者層となるわけですが、層が薄いのです。

 それに引き換え、今の団塊ジュニアの人達は、バブルでなくしたものがないわ

けですから強いわけです。

 今は、マンションはもとより建売分譲住宅でさえ、35年のローンが組めるよ

うになりましたので、家賃を払うよりは家賃並みのローンで済むならば、憧れの

マイホームを手に入れたいと思うのは当然の流れです。

 しかも最近では、「自己資金ゼロでもOK。」とか「自己資金100万円でマ

イホームが手に入ります。」なんて広告は当たり前のようになっています。

 ですから、団塊ジュニアの人達は、積極的に動きます。それに土地の値段が下

がりましたから、新築マンション、新築分譲住宅もどんどん安くなっています。

また、世間ではデフレ、デフレと騒いでいるので、注文住宅まで安売りのオンパ

レードですから買わなきゃ損みたいな感じです。

 バブルの頃は、坪単価の安い家の広告を見ても「どうせ安かろう、悪かろうだ

ろう。」ということで、ローコスト住宅は沢山は売れていなかったのですが、最

近はこの分野も色々なメーカーが出てきて競争しています。そんな状況ですから

家のチラシも「坪25万円」なんてのも見るようになりました。

 私が家を買った19年前で、家は坪45万円とか50万円とかだったのですけれ

ど、今でも坪単価は変わらないというよりかえって安くなっている感じで驚きです。

その上住宅設備は、キッチンでも、ユニットバスでも洗面化粧台でも、外部建具や

内部建具もすごく立派になっているように見うけられます。これが全部本当であれ

ば嬉しいことです。

 私が心配しているのは、昔と変わらない家の値段はまだしも坪価40万円を切る

家のことです。今の建物の部材は、世界の工場といわれる中国で作られたメイド・

イン・チャイナになったのでしょうか?

腕のいい大工さんの手間が半分になったのでしょうか?材木もすべて輸入材になっ

て、円高で材木代が半分になったのでしょうか?その割には「国産桧4寸角使用。」

なんて書いてあったりして、さっぱりわけがわかりません。

 住宅設備機器が安くなったのはわかるような気がします。問屋を通さず、メーカ

ー直接購入できるようになったり、大量に分譲住宅をやってる会社や、全国規模で

展開するハウスメーカーであれば大量発注による価格交渉の結果、大幅なコストダ

ウンも可能でしょう。

 ですから住宅設備がぐーんとよくなって昔と同じ位の坪単価で家ができるという

のは理解できます。ただ、約20年前より坪価10万も20万も安いという事にな

るとそれなりにコストダウンができた理由を説明してもらわないと少々心配になり

ます。

「構造駆体の材木は大丈夫?基礎屋さん大丈夫?大工さん大丈夫?」といいたくな

りますよね。

 住宅展示場や現地販売では、営業マンが「今は、品確法(住宅の品質確保の促進

等に関する法律)が施行されたので10年保証ですから心配要りません。」と言っ

ていますが本当に大丈夫でしょうか?

 団塊ジュニアの30才前後の若夫婦の皆さん!購入する住宅が欠陥住宅でない事

を見極められますか?「夢のマイホーム。住んでみたら欠陥住宅。」なんてことが

ない様に基本的なところは押さえておきたいですね。

 このメールマガジンは、新築分譲住宅や建物の新築をご検討の方を念頭に、「欠

陥住宅をつかまないためのポイント!」を書いてみました。現役で22年建設・不

動産業を営む作者が、今もっとも住宅の購入者といわれる団塊ジュニアの方がせっ

かくの「住まい造り」で後悔のないようにと思ってはじめてみました。


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【発行者】有限会社こもだ建物 取締役 小茂田 勝信
【職 業】ファイナンシャルプランナー
【住 所】埼玉県さいたま市針ヶ谷3−6−1
【ホームページ】こもだ建物のホームページ
        http://www2.justnet.ne.jp/~komodatatemono
       mail:      komoda@js4.so-net.ne.jp
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【編集後記】

◆3月8日に、建築条件付の土地を購入されたお客様が上棟しました。
1974年生まれですからちょうど団塊ジュニアの世代でした。新婚さんで「夢の
マイホーム」です。何とか期待を裏切らないで満足のいく建物をお引渡ししたいと
思っています。頑張らないといけませんね。