業者選び
マイホームを購入する先は、不動産業者であったり、ハウスメーカーであったり、
工務店であったりします。
土地の取得からの場合は、エリアが限定されていることがあったりしますので、
どうしても業者選びの選択肢が限られてしまいます。
土地は気に入っているけれども建物が心配という話をよく聞きます。
土地だけ購入して好きなハウスメーカーで建てたいと思っても、建築条件付で
それがかなわないといったケースです。
今の時代、ハウスメーカーや工務店も、新築住宅の仕事を取るのが大変な時代ですので、いい土地を仕入れて建築条件付土地の販売で仕事を取ろうとしておりますし、不動産業者も土地だけ販売してうんと利益を出せる時代ではありませんので、土地の利益だけでは会社が維持できないから建物でも利益を出そうとして建築条件付にするわけです。
土地に魅力と価格競争力があればこれで建物の仕事が取れるわけです。
ただしこの場合、売主のもくろみが外れて思うように土地でお客を引っ張ることができない場合は土地だけで販売することもあります。
ハウスメーカー、工務店、不動産業者が土地を購入する場合は、大体60坪以上の大きい土地を購入してそれを造成し、一区画30坪位にして分譲するわけです。
この30坪という広さは、住宅金融公庫から融資を受けて住宅を建設する場合の最低敷地面積(正式には100平米)からきております。
そして、土地を買ってマイホームを建てようとする方も、公庫融資を使いたいが為にこの30坪(100平米)の土地を探すわけです。
それで土地を購入しようとすると、ハウスメーカーや工務店、不動産業者が売主の土地になってしまうわけです。
40坪や50坪の土地であれば、一般の人が不動産会社に仲介で売りに出している土地が多いので建築条件付ではありません。
建築条件付というのは、業者が売主又は販売代理のときしかできないと宅地建物取引業法で規定されておりますので、業者持ちでない仲介の土地を買えば、好きなハウスメーカー、工務店で建物が建てられるわけです。
しかしながら、40坪、50坪の土地を購入となると土地代金が高くなるわけですから、土地建物のマイホームの総予算が上がってしまいます。
初めてマイホームを購入する方は、ローンの返済を月々の家賃並に考えていらっしゃる方が多いわけですから土地が広いと資金計画が狂ってしまいますので、やはり、30坪の土地の購入ということになります。
それで、パクリと業者に食べられてしまうわけです。
「だったら、30坪以下の土地を探せばいいじゃないか。土地の値段も安くなるし、今の時代、住宅金融公庫の融資を使わなくても銀行の融資でもかえって金利が安いこともある。」ご正解です。
「おっしゃる通りです。しかしながら、25坪位の土地は、総額が低いということもあって、初めてのマイホームの方には買いやすいので売りに出てもすぐに決まってしまって中々探せません。
また、売り物の絶対量が少ないのです。
25坪位というのは広い土地を持っている人がお金が必要で庭先を売るか、25年、30年以上前の昔の建売分譲地の中しかありません。」と言うのが現役不動産業者の返答です。
したがって、ユーザーが希望する30坪位の土地は、圧倒的に業者持ちが多いということです。
また、「いい土地だなあ。」と思う土地ほど建築条件が外れません。
あとはうんと利益を乗せた高い土地です。
もう一つの土地と建物購入のパターンとして建売分譲住宅購入があります。
これは基本的には、完成した住宅をその土地と共に一緒に購入するパターンです。
できた建物を購入するわけですから、変更工事は一切できません。
したがって、できた建物に自分達のライフスタイルを合わせていくしかありません。
最近の建売分譲住宅の専門業者(デベロッパー)はすごいですよ。
土地を仕入れたら、すぐ私道を造ったりの造成工事をやってしまい、6区画、8区画の建物の工事も即同時着工。
この同時着工、同時完成でコストダウンを計り、土地仕入れから6ヶ月を目標に売り切るというデベロッパーが出てきています。
これは工期も早いです。
びっくりするくらいです。
そして売り出し価格もビックリするくらい安かったりするわけです。
これらの分譲住宅は、完成一ヶ月前くらいから土、日毎に売り出しをします。
宅地建物業法では、建築確認が取れれば、未完成の建物付土地の売買契約が可能ですので、現実的にはその6区画、8区画のどこを購入するかは早い者勝ちです。
ですから人気の高い東南の角地や西南の角地などは着工と同時にもう決まってしまったなんてこともあります。
このように、土地と建物の同時取得の場合は、業者選びと言っても土地がうんと気に入ってしまうと業者選択の余地が無いですね。
土地がうんと気に入った場合は、その分譲会社を調査、研究するしかありません。
そして、申込したら、十分打合せの時間を取り、工法、仕様、設備の説明を受けてください。
また、必ず工事途中の現場や完成現場を案内してもらってください。
営業が案内してくれなくても場所を聞いて確認してください。
ホームページで他の工事途中や完成の現場を見つけることもできます。
会社の評判も大事です。
「土地は早い者順ですから早く契約してください。」と必ずせかされます。
十分な説明なしで契約をせかされるときは要注意です。
よく考えてみてください。
土地と建物で契約するわけですから、建物の値段は総額の3割から5割はあるのです。
これは大きなウエイトですので建物のチェックはおろそかにできません。
住んでから後悔しても、保証されているのは、住宅の基本構造部分と、住宅設備機器メーカーの保証分だけです。
何度も申し上げるように、会社によって建物の工法、設備、仕様は異なりますし、基本工事もオプション工事も異なります。
建売分譲住宅の場合は、完成していたら、イメージと現実のギャップは無いわけですが自分の家の基本構造部分については、チェックのしようがありません。
これが最大の欠点です。
「目に見えないところが本当に見えない」のですから。
前の章で申し上げたように職人の手抜きは「目に見えないところ」ですので厄介です。
必ず他の工事途中の現場で確認してください。
日曜日は、職人さんが休みですので躯体の確認がゆっくりできます。
工事途中の未完成物件で売買契約された方は、打合せだけで安心せずに、現場にもよく足を運び図面と現場を照らし合わせ写真を撮っておくのが良いでしょう。
ニコニコして挨拶し、疑問に思うことがあれば職人さんに聞いてみるのも良いでしょう。
基本的なことは教えてくれます。
ただ決して職人さんと議論したり、文句を言わないようにしましょう。
言っても意味が無いですから。
納得がいかない点、苦情は営業マンか、現場監督に言いましょう。
何度か現場について連絡すれば「うるさい客だから注意しよう。」ということで監督や営業が注意してくれます。
それだけでもその会社の他の現場よりいい家になるかもしれません。
それと現場が汚いところは要注意です。
誰でもそうですよね。
整理整頓ができていないところで効率的ないい仕事ができますか?
それでいて工期が早かったら突貫工事か手抜き工事だと疑いたくなりますよね。
現場チェックはとても大事なことです。
最初の建築条件付土地の購入の件は、「土地の売買契約をして、三ヶ月以内に売主又は売主代理の者と建物の請負契約を締結しない場合は土地の売買契約を白紙にします。」ということですから、建物の打合せの時間も十分取れますし、きちんと内容(基本的工法、設備、仕様、基本工事、オプション工事等)さえ理解すれば良いわけです。
請負契約をして着工しても、完成まで約三ヶ月はかかりますので現場もまめにチェックできます。
基礎、棟上げ、屋根、断熱、電気配線、設備、外壁、内装等々ポイントポイントチェックできるわけですから、まめに現場へ行き、監督や職人と会ったり、連絡をしていれば中々手を抜きたくても抜けないでしょう。
そういう点では安心できますよね。
建売分譲住宅のほうが、すぐ引越しできて楽な面もありますが、建築条件付で十分な打合せをして、自分達のライフスタイルに合った家を造れば、満足度も高くなることでしょう。
売主の業者の方も、建ててしまって、中々売れなければ値段をどんどん下げるしかありませんから、予定した利益がとれず赤字の可能性のある建売分譲より建築条件付土地で販売したほうがリスクが少ないわけです。
それで小さい会社の工務店、不動産屋はほとんどこのパターンになります。
これが建築条件付土地が多い理由です。
ただしこのパターンですと、建物も一棟ずつ建てるわけですから、まとめて一遍に建てるようなコストダウンはできません。
それで一遍に建てるデベロッパーの建売分譲住宅に比べ、提示される土地建物の総額の金額が高い感じがするわけです。
建築条件付売り地に対して「うさんくさい業者が土地をえさに建物でも儲けようとしているな。」というイメージを持つ方もいるようですが、いい業者であれば、「土地は気に入っているし。建物も細かく打ち合わせてもらって希望通りのいい家ができそうだ。」ということにもなります。
それに現場の進行状況のチェックもできるので「夢のマイホーム、住んでみたら欠陥住宅」なんていう最悪のシナリオは避けることができそうです。
問題は仲介業務です。
不動産業務というのは、不動産の売買、仲介、賃貸の斡旋が三大業務です。
仲介業務は、読んだ字の如く、土地、新築住宅、中古住宅、新築マンション、中古マンション、その他事業用の土地建物を当事者となって(売主又は買主になる)売買することや、仲人さんののように、売主や買主を探して話をまとめて手数料をもらう(仲人さんは手数料もらってませんね。失礼!)ことや、お部屋探し(アパート、マンション、事務所、店)です。
大体は、「今、あるもの(出来上がったもの、出来ているもの)」の取引です。
土地もあるもの、新築住宅も完成物件は「今、あるもの」、中古住宅然り、マンションも住宅と同じで、部屋探しも「今、あるもの」をお客様に紹介するわけですね。
「今、あるもの」は、目と資料で出来あがりを確認できるわけですから、ユーザーも納得しやすい。
それでも、目に見えないところにも注意して、工事途中の現場を確認したり、十分な打合せをしてくださいと申し上げているわけです。
仲介業務では、この「今、あるもの(出来あがったもの、できているもの)」の他に、「今はなくてこれからできるもの」も業務とすることができるわけです。
お気づきですよね。
未完成分譲住宅、未完成分譲マンションのことです。
本書では、住宅に関して書いていますので、マンションについては触れません。
要するに、未完成分譲住宅、建築条件付土地の売買についても、仲人をしているわけです。
人間だって、仲人さんの言ってた事と、本人と会っての印象とで大違いなんて話はよく耳にします。
まだ結婚は、仲人さんに紹介されて交際期間を踏まえてイエス、ノーの返事をするわけですが、この仲介業務では、結婚相手である売主に会うのは契約のときです。
契約の日に、重要事項の説明書(宅地建物取引業法で定められている物件の概要説明書)を聞かされて、契約しなければなりません。
「今はなくてこれからできるもの」の契約を、売主との十分な打合せをしないで契約するわけです。
もちろん、テレビCMでもおなじみの会社の優秀な営業マンは、売主以上に十分な説明をしてくれるかもしれません。
しかしながら、もしユーザーが建物に対して過度のイメージを持ってしまっているとそれは裏切られることのなります。
建物についてはすべて図面通り。
図面に書いてないものはつきません。
したがってユーザーは、建物図面のそれこそ一字一句チェックしなければなりません。
仕上表をみてコンセントの数であるとか、基本でついているもの、オプション工事なもの、そういったことすべてをチェックしなければなりません。
これって結構大変です。
仲介業者の営業マンと人間関係はできていても、売主とはまったく人間関係ができていないわけですから。
ここで仲介業者の言ってた事と、売主の言うことで行き違いがでるとトラブルになります。
「仲人さんは、こう言ったのに」というやつですね。
建築条件付土地についても同じです。
土地だけの仲介では、手数料が伸びませんので、ユーザーと建物のプランの打合せをして、そのプランで売主に建築確認を取らせ、土地建物の売買契約に切り替えるということもします。
ユーザーも希望通りの間取りができればその時は満足しますので、それに応じるわけです。
しかしながら、何度も申し上げた通り、会社によって建物の工法、仕様、設備、基本の工事内容、オプションみんな違いますから、仲人さんから全部の説明を受けるのは至難の技です。
そこがトラブル発生の原因です。
よほど、売主と仲介業者がいつも一緒に仕事をしいて意思の疎通が無ければかなわないことです。
したがいまして、未完成物件、建築条件付き土地の購入については契約の前に売主又は売主代理の人からも説明を受けてください。
特に建築条件付土地の建物の打合せは、売主、売主代理の人ときっちり打合せをすべきです。
仲介業者任せというのは先ほど申し上げた通り、よほど売主と仲介業者の関係が深いところ以外は、トラブルの原因となりますから避けたほうが良いでしょう。
業者選びも基本は、人選びです。
きちんと十分な説明ができないところからは購入しないことです。
いくら安くて魅力的な土地であっても粗悪な建物をつかまされたら大変です。
かえって高くつきます。
何度も何度も申し上げましたが、建物の保証は、基本構造部分と住宅設備のメーカーの保証分のみです。
その他の細かい部分は会社によってまちまちです。
建物にはよくよく注意が必要です。
建て替えについて
建て替えについては、土地が無くなるわけではないのですからじっくり構えてください。
住宅雑誌や住宅展示場で、自分のライフスタイルや予算にあいそうなハウスメーカーを数社ピックアップし、あとは地元の信頼のおける工務店を探して比較検討してみてください。
会社の「家造り」に対する方針が大切です。
「どんな家を造っているのか」その家は自分にあいそうか、そうではないか。
このへんのところをよく考えてみてください。
住宅展示場などを総当りすると大変なことになります。
それこそ夜討ち朝駈けで営業マンがやってきます。
電話もひっきりなしです。
記名は二、三社位にしておいたほうが良いですね。
それと営業マンの人選びが大切です。
丁寧に要望を聞いてくれて、また、「こういったものはどうでしょう?」と提案してくれる人がいい営業マンですね。
希望だけ入れてプランを作ってもらっても、ごちゃごちゃしてライフスタイルの変化に対応できず、何年か先に「失敗したなあ。」なんて後悔したくありませんよね。
やはり、専門家としての提案を随所に入れてもらわないといい家はできません。
値引きで契約だけを迫る営業マンは早めに断ったほうが良いでしょう。
営業マンはプロデューサーになってくれます。
いい営業マンには、いい設計、いい現場監理者、いい指定工務店がつくことが多いです。
ただ展示場に行った場合、必ずそのメーカーのいい営業マンに会えるとは限らないので(展示場当番で順番制があるため)、気に入ったメーカーでも営業マンがあまり良くなかったら、アンケートの記名は避けて出直したほうが良いです。
記名を取った営業が担当になるからです。
出直してもいい営業マンがつかなかったら、思い切ってその会社は検討から外したほうが良いでしょう。
何度も申し上げたようにこれから建てる家は「目に見えないもの」を買うわけですから、これから何度も何度もその人と打ち合わせをするわけですから、生理的にイヤな人から買う必要無いですよね。
イヤな人といい打合せをする自信がありますか?
ハウスメーカーの場合、営業マンの人選びがまず最初に大事なことです。
問題は地元の工務店
地元の工務店にもいい会社はたくさんあるのですが、どうも気軽に相談できないというところがあります。
相談したら断れないようなプレッシャーを感じてしまう。
それは何故か?
大きい工務店ならそれこそ営業も設計士もいるので、営業と打合せをして話を煮詰めて折り合いがつかなければそこで断ればよいのですが、地元で長く仕事をしていて、それこそ職人気質の社長が営業も兼ねているとなると、色々要望を出すのも気が引けてしまったり、仮に感性が合わなくて断ろうと思っても一苦労なんてことになりそうで、想像しただけで気が滅入ってしまいます。
でも本当は、こういう工務店が一番いい腕をしていたり、安心な家を造ってくれるものです。
ただ、打合せしづらい、これを何とかしないとユーザーも工務店も不幸ですね。
そのためには、費用のかかる設計士に設計監理を依頼するという方法だけでなく、もっと安価に住宅会社選定のコンサルをしてくれる、建設工事交渉人とか建設工事監理代理人みたいな人が必要かもしれません。
結局、業者選びはその会社のポリシーと人選びということになります。
いい営業マン、いい設計士、いい現場管理者、いい工務店、いい社長さんということになります。
長々書いて結論がお粗末ですが、家は、ユニット工法のプレハブ住宅を除いて基本的には「人が造る」ものです。
したがって、一にも二にも人選びということになります。
お問い合わせは・・・ こもだ建物
TEL 048-825-6555 FAX 048-825-6565